軽ーい

感じの読書がしたい気分だったので、本屋で西尾維新さんの『きみとぼくの壊れた世界』(ISBN:4061823426)を買って、軽ーく読了。青春ミステリーって感じで、特に驚くようなことも感動することもありませんでしたが、とにかく、プロの仕事だなあと変に感心してしまいました。いい大人が、でなくても大学生くらいの大人が、真っ当に向き合って読むには、とてもじゃないけど耐えられない本です。ていうか、赤面間違いなしですw で、絶対、西尾さん自身も「こんな小説くっだらねーなあ」と思ってるんでしょう。大塚英志さんみたいにライトノベル独自の可能性みたいなものに自覚的かもしれないけれど、余りそういう感触はないです。そうやって見方を変えて、若者向けの「商品」としての出来を云々すれば、この計算高さみたいなものには舌を巻くしかないなあという感じ。登場人物たちの青臭いペダンティック極まりない自分語りとかも、精一杯背伸びしている中1くらいの苛められっこ辺りには効果絶大、程良い優越感を与えまくってしまうんでしょう。こういう「お金が稼ぎたいんです!」という完璧に割り切った作者の姿勢というのが、素晴らしく心地よいです。なんでそんな読み方しなきゃならんのだという気もしますが、まあ結構楽しいもんです。もう一冊二冊買ってみようっと。
・・・妹萌えも悪くないもんですw