イラクで外交官2人が

襲撃され殺害されてしまった事件。日本のニュース番組はこの話題で持ちきりです。
ただ、特にTV番組のその取り上げ方というか報道の仕方というものに、少々不十分なものがあるような気がします。というのは、亡くなられた外交官二人を知る近しい人が、それこそ涙ながらに悼んでいる姿というものを強く印象づけるような構成になっている一方で、事件の背景やイラクの復興支援のあり方の分析というものが疎かになっているような気がするからです。
もちろん今回の事件はとても残念なものだし、危険な現場で働いていた2人を追悼するということ自体は当然なことなのだけれども、それだけをクローズアップすることで、外務省や政府の政策にあるかもしれない責任問題というものが完全に忘れ去られてしまう、あるいは最悪の事態としては、というか2ちゃんねるの何処かの実況スレで見かけたレスですが、「2人の死を無駄にするな、テロリスト全員ぶッ殺す!」みたいな、早い話がイラク戦争の最中のアメリカ人のような心性が日本人に支配的になってくる可能性があるような気がします。そして実際、小泉首相およびその周辺の事件へのコメントには、そういう狙いが見え透いているような気も。
それってどうなんだろうかと。2人の死から何を学ぶかというのは、もう少し慎重になってしかるべきだと思いますが、なんか一直線に方向付けるような番組構成になっているものが多いと感じました。ぶっちゃけた言葉で表現するなら、感情的に突っ走ったところに「国益」なんてありません。そうじゃないように学んだ方がいいです。はい。