広江礼威『ブラック・ラグーン1』『ブラック・ラグーン2』サンデーGXコミックス

スーパークールにして、スーパーフリーなマンガです。会社のヤヴァイ仕事の遂行中に、マフィアの運び屋の船に拉致られた主人公。あっけなく会社に見捨てられ、ひょんなことから運び屋のピンチを救ってしまって、その一員になることを決意。銃やバズーカがバッキュン、ドッカン、ドガガガーンと炸裂しまくり。運び屋の一人はグラマー過ぎる体を、マイクロホットパンツとタンクトップに隠したじゃじゃ馬女。そして目の前には、どこまでも続く、青い海と空。これで男のロマンを擽られなければ、嘘です。
男にとって「暴力」と「性」は、無限の「自由」を感じさせます。血と硝煙の匂いのたちこめる中の、ギリギリの緊張感と集中力。あけっぴろげな肢体を前に、下腹部から噴きあがってくる欲動。自分の目の前に、いつもいつもボケっと立ち尽くしている陳腐な「自分」も、銃と女の前では徹底的に無力です。俺よ、再統合せよ! そして、全存在をあげて、ぶっ放せ! キスをしろ! 押し倒せ! それが「自由」ってもんじゃないでしょうか。
思えば最近、ふにゃふにゃと「萌え」に偏りすぎた生活を送ってきたような気がします。「萌え」は「萌え」でとても心地いいんですけど、どうも腹に溜まります。誰かが言ってたような気がしますが、たしかに「萌え」はどこか、自分で自分のペ○スを愛でるような感覚がある。何処にも出発する必要はないけど、何処にも出発できない感じ。ウロボロスの蛇さながら、自分で自分をくわえ込んでる感じ。この自家中毒から、たまには「外」を指して出ていきたくなります。そんな自分の頭にもう一つ「尻の穴」を増やして欲しいと人には、断然、お勧めです。軍事関係は詳しくなくても、きっと「燃え」ます。個人的には、とくに、ホットパンツ!!